今回はこちらのワイン。
作り手はOak Ridge Winery。
Oak Ridge Winery
ワイナリーは、1934年に建設され、協同組合として運営されてきました。
2002年にMaggio(マッジオ)、Reynolds(レイノルズ)の両家に買収され、2010年にはDondero(ドンデロ)家も加わり、現在は三家で所有されています。
畑は2,500エーカー(1,011haほど)所有しており、そのほとんどがローダイにあります。
ローダイは、カリフォルニアのセントラル・ヴァレーにあり、州都サクラメントの南側のAVA。
AVAの面積は550,000エーカー(222,500ha)以上で、カリフォルニア最大のAVAです。
日差しが良く差す乾燥した気候のため、日中は気温が上がるものの、夜はカリフォルニア湾側から川を遡って風が吹き込むため冷え込むので、寒暖差が生まれます。
なお、AVA内には7つのサブAVAが認められています。
ローダイのワイン生産量の半分以上を占めるのがジンファンデル。
ジンファンデルがアメリカに持ち込まれたのは1820年代のことで、19世紀半ばにカリフォルニアに広がります。
カリフォルニアの気候に適していたジンファンデルは栽培も容易だったため、ゴールドラッシュでカリフォルニアに集まった労働者が飲むワインとして人気となります。
19世紀後半にはフィロキセラ禍に見舞われるのですが、ローダイは砂質土壌のおかげでその被害を免れることができました。
その結果、ローダイには古木のジンファンデルが残っています。
そんなジンファンデルの起源は長年謎とされていました。
イタリアのプリミティーヴォと同一と考えられていましたが、1990年代にカリフォルニア大学デイヴィス校のCarole Meredith(キャロル・メレディス)博士がDNA解析を行い、両者が同一と分かりました。が、起源はまだわからず。
その後も調査を進めたところ、2001年にクロアチアの品種Crljenak Kaštelanski(=Pribidrag)であると判明しました。
また、モンテネグロのKratosijaも同一品種にあたります。
今回のワインはOld Vine Zinfandelという名の通り、古木のジンファンデルを使って作られるワイン。
セパージュは、ジンファンデル85%、プティット・シラー10%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%とジンファンデル主体のブレンドです。
なお、カリフォルニアでは、品種を表示する場合は75%以上使用する必要があります。
熟成は、フレンチオーク80%、アメリカンオーク20%で11か月。
ではテイスティングです。
ガーネットに近い濃いルビー、粘度は高そうです。アルコール14%。
香りはブラックベリー、ベリーのジャム、バニラ。
熟した果実味。ずっしりとした甘みと、微かな酸味と柔らかなタンニン。
基本情報
- 生産者 Oak Ridge Winery
- 産地 アメリカ
- 品種 ジンファンデル85%、プティット・シラー10%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%
- インポーター ワイントゥスタイル
- 購入先 トスカニー
- 購入価格 2,068円
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