今回はこちらのワイン。
作り手はBaron Philippe de Rothschild Maipo Chile。
バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドがチリで展開するワイナリーです。
公式サイトは日本語も対応。
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1999年にバロネス・フィリピーヌ・ド・ロスチャイルド氏がチリでのワイン作りを始めました。
商品名に付けられるEscudo Rojoは、スペイン語で赤い盾。ドイツ語ではRothschildとなり、両社のつながりを示しています。
ワイナリーの中心はマイポ・ヴァレーです。
マイポ・ヴァレーはサンティアゴの周辺の生産エリアで、東はアンデス山脈、西は海岸山脈に挟まれています。
特に東側にあるアンデス山脈の麓は、アルト・マイポと呼ばれ、高品質なワインが作られています。
当ワイナリーは、サンティアゴの南あたりなので、アンデス山脈からは少し離れたところにあります。
さて、今回はカルメネールのワイン。
カルメネールはボルドーが原産の黒ブドウ品種です。
もともとは、ボルドーでカベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドするために栽培されていました。しかし、晩熟性や19世紀後半のフィロキセラにより、ボルドーから姿を消すことになります。
一方、チリには19世紀半ば、フィロキセラ以前に持ち込まれています。
が、長らくメルローと混植されており、1990年代になってカルメネールだと判明することに。
カルメネールはチリの気候に適しており、現在でチリの主要品種となっただけでなく、世界でもほとんどチリだけでしか栽培されていません。
ちなみに、カルメネールの名前は、ブドウの葉が落葉前に紅葉することからCarmine(深紅の)に由来すると云われています。
Escudo Rojoのカルメネールは、コルチャグア・ヴァレーで収穫されたカルメネールを100%使用します。
コルチャグア・ヴァレーは、マイポ・ヴァレーの南にあり、
熟成は、80%が樽、残り20%はステンレスタンクで、それぞれ10か月とのこと。
ではテイスティングです。
色はしっかりと濃いガーネット。アルコール14%。酸化防止剤としてビタミンCも含有。
香りは、ブラックベリー、コーヒー、黒砂糖、ピーマン、甘草。
タンニンは滑らかで、ドライな口当たり。甘みを強めに感じますが、かすかに酸味もあります。