今回はこちらのワイン。
作り手はKanonkop。 Kanonkop | Red Wine | Pioneers Of Pinotage
現在4代目まで続く家族経営のワイナリーで、インポーターの情報によれば設立は1910年。ですが、ファーストヴィンテージは1973年です。
Kanonkopというワイナリーの名前は、17世紀にテーブル湾に船が入港することを知らせる大砲(Cannon/Kanon)を発射した小高い丘(Kop)がワイナリーにあったことに由来します。
ワイナリーがあるのはステレンボッシュのSimonsberg(シモンズバーグ)のエリア。
ステレンボッシュはケープタウンの東50kmほどのところで、その中でシモンズバーグは北の方にあります。
シモンズバーグ山を越えると隣の産地パールです。
ブドウ畑は95haあり、その50%でピノタージュを栽培。残りがカベルネ・ソーヴィニヨン35%、カベルネ・フラン7.5%、メルロー7.5%、プティ・ヴェルド1%です。
この栽培比率からわかるように、Kanonkopが力を入れているのがピノタージュで、今回のワインもこの品種です。
ピノタージュはピノ・ノワールとサンソー(エルミタージュ)を交配した品種で、名前も親の名前の合体(ピノ+タージュ)となっています。
1925年に南アフリカのステレンボッシュ大学のAbraham Izak Perold教授によって作られました。
品種が生まれた国だけあって南アフリカでの生産が中心で、同国での栽培面積は黒ブドウの中で3番目から4番目になっています。
Kanonkopのワインは大きく2つ、EstateとCadetteというシリーズを生産しています。
このうち、Cadetteは士官候補生という意味のとおり、エントリークラスのラインとなっています。
紫がかった濃いガーネット。アルコール14%。
ブラックベリー、ダークチェリー、甘草、メントール、油絵の具。
熟した果実味とやや強めの酸。タンニンは落ち着いており、アルコールのボリューム感はあるものの、そこまでの重さはありません。